白楊
  先輩から後輩へ 後輩から先輩へ
1998年
 入部して以来、あっという間の三
年間で後輩に何かかかなきゃいけな
い立場になってしまいましたし。
 僕らの時代もそうでしたが、名高
陸上部は地区の陸上競技を引っ張る
存在です。そのため連覇記録をどん
どん伸ばしていくことが後輩の義務
であるとされ、つらい運命を背負っ
ています。
 陸上は、走る、投げる、跳ぶの単
純な競技です。それだけに小手先の
技術は通用しません。最後にものを
いうのは、つらい練習で流した汗と
涙だけです。
 秋の新人戦で見事に優勝を果たし
てくれた一、二年生は、「熱い陸上
イズム」を僕らから受け継いでいる
ので心配はしていません。
 自分の可能性を信じ、高い目標を
持ってコツコツと練習に打ち込んで
春の大会では表彰台の一番高い所を
名高が独占してください。
   
 わが陸上部は、シーズン中はグラ
ウンドで、冬はサーキットやウエイ
トを中心に校舎内で、日々練習に励
んでいます。先輩へ一言ということ
ですが、先輩方にはこの二年間本当
にお世話になりました。特に記憶に
残っているのは夏・秋の練習です。
大東線、駅伝坂、赤階段、墓場ダッ
シュ。いっしょにつらい練習を乗り
越えてきたことは、僕の中で貴重な
財産となりました。先輩方がいなく
なるのは寂しいですが、部員達と共
に頑張っていきたいと思います。
   
1999年
 陸上で速く走り、高く跳び、遠く
まで投げるために必要なものは何か。
それは、あくなき練習とそれを可能
にする根性、それのみです。才能と
かいった先天的なものは、全道のト
ップあたりのレベルになって初めて
必要となるものです。(まぁ、適正
というものはありますが)。昨年、
陸上部の連覇記録が止まった一番の
要因は、根性の欠如だと僕は確信し
ています。根性は、単調で辛い練習
に耐え、目標を実現することを可能
にします。正直、中・長距離に限れ
ば、名高伝統の練習をきちんとして
さえいれば地区大会の表彰台をのが
すことはありえません。僕は現世代
の全部員が相当な潜在能力を内に秘
めていることを信じて疑いません。
あとはそれを根性によって開放する
のみです。がんばってください。
田中麗菜命の元キャプテンより
   
 「愛と陸上は紙一重」という先輩
からの教えを心の支えに陸上部は活
動しています。春と秋は「赤階段」
「大東線」「墓流し」『名風線』と
いった練習を、夏は狭いグランドを
ひたすら走り、冬は校内で頑張って
います。男子部員も月日がたつごと
に減っていっていますが、それを思
うたびに「先輩がいたころは良かっ
たなあ。男子がたくさんいたなあ」
と思います。それだけ先輩は偉大で
した。
 先輩方からの教えとその意思をつ
いで、今いる僕らは、これからも頑
張っていこうと思います。しっかり
とそしてやさしく暖かく、後輩を見
守って下さい。陸上部はやります。
最後に一言「さよなら森君フォーエ
ヴァー」
   
2000年
・早朝に美深まで走って汽車に乗り、
 帰宅してから登校すること。
・部活前は士別まで走ること。
・百キロ以上のモノを集めること。
・火に油を注ぐこと。
・爆発させること。
・ポケットからモノを出すこと。
・遠征先で2時に寝て4時に起き、
 アグレッシヴに活動すること。
・新年のご挨拶で攻撃すること。
・『不思議ソング』を歌うこと。
・『般若心経』を歌うこと。
・うなる程、韓国語で歌うこと。
・冬に山を半裸で駆け回ること。
・そのせいで、市の教育長に威勢が
 よいと絶賛されること。
・部活をさぼること。
・悔し涙を流すこと。
 以上のことは絶対にするな。した
人間は強くなれなかったから、しな
い人間はまず間違いなく強くなる。
あと陸上に情熱をもて! アベより
   
 先輩方と一緒に部活をやった期間
というのは、実は一年ちょっと、意
外と短いんですよね。でもえらく長
く感じたのは僕だけでしょうか。ま
ぁ色々なことをしましたからね。あ
んな事やこんな事まで・・・・。そ
の中で色々なことを教わりました。
(ある特定重要人物を除いて)。本
当に感謝しています。ありがとうご
ざいました。
 最後に伊東さん、佐藤さん、谷井
さん、原田さん、そして阿部くん。
僕らのような悪ガキをまとめあげる
のはさぞ大変だったことでしょう。
お疲れさまでした。たまには遊びに
来てくださいね。
         おわり(冨田)
   
※原文を一部改変

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